1. ホーム
  2. 安全ドッグフードの基礎知識
  3. ≫AAFCO(米国飼料検査官協会)の栄養基準ってなに?

AAFCO(米国飼料検査官協会)の栄養基準ってなに?

AAFCOっていうのは…ドッグフードのパッケージに「AAFCOの(栄養・給与)基準」と書かれているのを目にしたことはありませんか?AAFCOの読み方は「アフコ」もしくは「アアフコ」。Association of American Feed Control Officialsの略称で「米国飼料検査官協会」のことです。

アメリカではこのAAFCOの定めた規則が法律と同じような効力を持つそうで、その権威ある機関が、総合栄養食として必要な栄養素(たんぱく質、脂肪、ミネラル、ビタミンなど)の最小値や最大値を示したものがAAFCOの栄養基準です(ご参考:AAFCO 栄養基準に基づく成分分析一覧表)。

ドッグフードの基本的な分類」に詳しく書いたように、総合栄養食とは毎日の主食として、これと新鮮な水を与えればワンちゃんが健康を維持できるフードのことでしたね。日本のペットフード公正取引協議会も総合栄養食か否かを判断するガイドラインとして、AAFCOの栄養基準を採用しています。

AAFCO認定?承認?合格?

でも、もし「AAFCO認定」「AAFCO承認」「AAFCO合格」などと表示しているドッグフードを見つけたら注意して下さい。

AAFCOはあくまでガイドラインを定めている規制機関であって、個々のドッグフードの認定、承認、合否判定をする検査機関ではありません。つまり、認定、承認、合格という言葉はメーカーが勝手に使っているだけ。本来、これらは不当表示として禁止されているんです。

AAFCOの栄養基準を満たしていることを示すなら「基準をクリア」「基準を満たす」「基準に適合」という表現が適切。万が一、認定、承認、合格と表記しているドッグフードがあったら、それを製造しているのは信用できる業者とは言えませんよね。

AAFCOの栄養基準を満たせば安全?

また、AAFCOの栄養基準を満たしていれば、必ず安心安全なドッグフードかと言えば、そんなこともありません。この基準はあくまでも総合栄養食と名乗るためのガイドラインであり、「最低限、この栄養基準を満たすように作りなさい」という指針を示しているだけ。

特にプレミアムフードと言われる高価格帯の商品なら、基準をクリアしているのが当たり前の世界です。安心安全かどうかは更にその先の話なんです。

例えば、ワンちゃんの身体に有害な合成添加物(人工添加物)。でも、BHAなどの酸化防止剤を使っていても、AAFCOの栄養基準はクリアできてしまうわけですね(合成添加物の問題についてはドッグフードと合成添加物の問題 – エトキシキン・BHAとは?を参照下さい)。

まとめというわけで、もし「AAFCOの栄養基準に適合」のような表記を見つけても、それはその商品の安全性に何の疑いもない!という意味ではありません。むしろ基準を満たしているのが当たり前、逆に満たしていないドッグフードは要注意!というぐらいの認識で見ておくのが正解なんです。