無添加ドッグフードの定義 – 合成添加物と天然添加物とは?
当サイトで私がおすすめしているのは無添加ドッグフードです。無添加ドッグフードを推奨している情報サイトは他にも沢山ありますが、それらを見て次のような疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「無添加をうたっているのに、原材料表示にはローズマリー抽出物と書いてある。これって添加物じゃないの?」
そうです。添加物には動植物から抽出した天然添加物と化学合成によって人工的に作られた合成添加物(人工添加物)があり、ローズマリー抽出物は植物由来の天然添加物です。
「それは無添加ドッグフードと言えないのでは?」と思われるかもしれません。この点について丁寧に説明しているメーカーや情報サイトが少ないので、まずは言葉の定義から確認しておきますね。
このページに書かれていること
無添加食品の定義は曖昧?
人間の食品にも言えることですが、無添加と聞くと、その響きから「添加物を一切使っていない」ものと思いがち。でも、実はそうとは限りません。
無添加食品の定義をWikipediaから引用すると「食品添加物に分類されるものがすべて使用されていない。あるいは、天然に存在しない合成添加物が使用されていない
」となります。前者のように食品添加物ゼロの完全無添加(100%無添加)こそが本当の意味で無添加なのかもしれません。
でも実際には後者のように、天然添加物を使っていても合成添加物不使用なら「無添加」とうたっているドッグフードが多いのです。当サイトも合成添加物不使用の意味で「無添加」という言葉を使っています。
どうしても必要な酸化防止の添加物
添加物は主に見た目を良くする、味や香りを良くして食欲をあおる、栄養を補強する、品質の低下を防ぐなどの目的で使用されますが、特にドッグフードを市場に流通させるためにどうしても必要なのが、酸化防止の役割を担う添加物(酸化防止剤)です。
ドッグフードには油脂の使用が不可欠ですが、油は酸化しやすく、酸化すると色・味・栄養価が落ちるだけではなく「過酸化脂質」を作り出します。
過酸化脂質は体に有毒で、これを食べると下痢やおう吐、更には動脈硬化・ガン・アレルギー・消化器障害を引き起こす恐れがあるんです。
でも、工場で作られてから私達が手にするまでには時間がかかるし、ご家庭で開封した後も全て食べ切るまでに時間を要します。ですから、酸化を防ぐ添加物が一切入っていないドッグフードがあるとしたら、かえって危険ということですね。
天然添加物?合成添加物?
ここで問題になるのが「酸化防止剤にどんな添加物を使うか」です。
ドッグフードと酸化防止剤に詳しく書いた通り、ビタミンE、ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物などの天然添加物は酸化防止の効果が小さくコストはかかかるものの安全性は高く、エトキシキン、BHA、BHTなどの合成添加物は酸化防止の効果が大きくコストがかからない反面、安全性は低くなります。
メーカーとしては合成添加物を使った方が、楽に安い商品を作れるわけですね。実際、安価なドッグフードには合成添加物が使われているケースが多く、比較的価格の高いドッグフードでも、ロイヤルカナンのようにBHAを使っている商品もあります。
一方、稀にアランズ ナチュラルドッグフードのように完全無添加の商品もありますが(※天然のハーブミックスが酸化防止の役割をしているそうです)、無添加をうたっているドッグフードの多くにも天然添加物は使われているというわけです。
このように添加物イコール必ずしも悪とは言えないのですが、やはり合成添加物を大切な愛犬に毎日与え続けるのは心配という飼い主さんが多いはず。私も一緒です。もちろん、当サイトでは合成添加物不使用のドッグフードだけを厳選して紹介しているのでご安心下さいませ。