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犬に与える水は水道水?ミネラルウォーター?

ワンちゃんの水はどうする?生きていく上で水分補給が欠かせないのは人も犬も一緒です。ワンちゃんが好きな時にいつでも新鮮なお水を飲める環境を作ってあげるのが私達の役目ですよね。

ただ「犬に水道水を与えて大丈夫?」という疑問をお持ちの方も多いようです。確かに人間の場合、水道水に含まれる塩素やトリハロメタンが気になり、ミネラルウォーターしか飲まないとう方もいます。

でも、同じようにワンちゃんにもミネラルウォーターを飲ませてよいかと言えば、必ずしもそんなことはないのです。

ミネラルウォーターの弊害

犬とミネラルウォーターまず、ミネラルウォーターの中でもミネラル成分(カルシウムとマグネシウム)の含有量が多い水=硬度が高い水=硬水を与えるのは厳禁です。

と言うのも、ミネラルを過多に摂り続けると、尿に溶けきらない分を材料に結石ができて膀胱や尿道を塞いでしまう尿路結石症(尿結石)を引き起こす危険性があるのです。

ちなみに硬水とはWHO(世界保健機関)の基準で硬度120mg/l以上の水。例えば、人気のミネラルウォーター「コントレックス(硬度1468mg/l)」や「エビアン(硬度304mg/l)」は硬水ですね。

日本の水道水は安全?

一方、地域によってバラつきはありますが、日本の水道水は全国平均硬度約50mg/lの軟水になります。

日本の水道水の安全性は極めて高く、基本的に私達も安心して飲める水質です。ワンちゃんが飲むのも水道水で充分。逆にトリハロメタンより発がん性が高いヒ素の水質基準は、ミネラルウォーターの方が水道水の5倍も高い濃度まで許されていたりしますしね。

でも、やっぱり塩素やトリハロメタンが気になる方は、浄水器を通した水道水を与えるのが1つ。もしくはミネラルウォーターの中でもミネラルの含有量が低い水=硬度が低い水=軟水にして下さい

ただし、浄水器で浄化した水やミネラルウォーターには塩素の殺菌効果が無いため、雑菌が繁殖しやすいデメリットがあります。水道水でも毎日交換は当たり前ですが、浄化した水や軟水のミネラルウォーターを与えるなら、特に鮮度に注意してマメに交換してあげるようにして下さいね。

まとめ最近はペットボトルに詰められた犬専用の水も販売されていますが、効能が不確かな製品もあり、中にはかえって体調を崩してしまうワンちゃんもいるそう。良いドッグフードには、犬に必要なミネラルや栄養素がちゃんと含まれているので、それらを水から補給する必要はありません。

ミネラルウォーターでも軟水なら与えて良いのですが、必ずしもメリットばかりではないことを考えると、基本、高いお金を出して水を買う必要はなく、新鮮な水道水で充分と言えるのです。